ユニコーン再結成の噂について


 僕はね、世の中には中途半端であったり曖昧なままでいいということもあると思うんだよね。


 例えばだね、僕の実体験で言わせてもらうとだね、僕は東京で11年近く暮らしていて、秋に金沢に帰ってきたことは君も知っているよね。当然、東京にはたくさんの知り合いや友人がいるわけさ。で、こいつらに対して、「今までありがとう。そしてさようなら」みたいなきれいなお別れを告げてしまってはいけないと思ったんだよね。曖昧なまま「んじゃ」と別れた方が、また後々逢ってみようとか、また逢わないといけないなという気になるわけさな。区切りの時期として中途半端であったり、物の貸し借りの所在が曖昧であったり、言いたかったことやあのときこう思ってたんだ的なドラマの最終回的総決算なんてもっての他だね。つまりさ、死ぬわけでもないのに、清算なんてしてはいけないわけさ。「またいつか」という可能性を残しておくためにも、曖昧な状態ってのが必要だと思ったわけさな。


 でさ、僕の人生の中での大きな大きな別れのひとつにも、しごく曖昧で適当、つまりは完璧に「またいつか」を夢見させるものがあるんだ。それがユニコーンの解散だね。


 それはだね、ある日突然「もう辞めます」とリリースして、もうその次の日くらいのオール・ナイト・ニッポンで「はい、おつかれさん」と終わってしまう解散だったわけさ、やつらの場合は。もうあっけにとられるとはこのことだと思ったね。当然解散ツアーなんてものもないしね。でもこの潔さを僕は今でもリスペクトしてるんだよ、まじ。


 で、最後のラジオで、「解散における名セリフがないのはさみしいので今から募集します」とか言って、何かいいの思いついたら今すぐファックスか何かで送ってくれよというコーナーがあったんだ。で、そのとき紹介された一つに「絶対に再結成はしません」ってのがあって、僕はいたく感動したんだよね。「確かに再結成しないってかっこいいな」ってね。で、確かメンバーも「じゃあ再結成しないことにしようぜ」ってことで意見はまとまってたような記憶があるんだけど、まあそんな話は誰も覚えてないだろうね。もとより僕の記憶違いかもしれないしね。


 でもとにかく、再結成の噂が流れてきたわけだよね。しかもかなり信憑性の高いやつが。


 僕の予想だけど、2007年の夏に、当時のスタッフさんの結婚式で顔を合わせた辺りから再結成の話が出たんじゃないかと思うんだよね。で、今年に入って、10月17日にオフィシャル・サイトよりメール・サービスが開始されたあたりにはもう話はごっそりと動いてたんだろうね。んで、東スポにすっぱ抜かれて、あげくすでにライブに合わせたオフィシャル・ツアーの日程ページがJTBサイト内に完成している模様*1なので、再結成はほぼ決定的と言っていいと思うんだよね。紛れもなくそこに写っているのはあの5人であり、あの5人のノリだからね。


 つまりはこういうことだよ。僕はこのユニコーン解散の中途半端さと曖昧さが、永遠に続いてほしかったんだよね。ほんとは。僕はユニコーンのライブに2回行ってるわけだけど、もっとたくさんライブに行きたいとか、ファンクラブに入ろうって思いながらもかなわなかったからこそ、僕の中でのユニコーンは神に近い存在になってるわけなんだよ。わかるよね。後悔は思い出を際立たせる隠し味のひとつなんだ。それに再結成後のツアーが終わったら、今度こそ終了みたいになっちゃうからね。それこそ、せつないさな。


 でもまあ、やるからには僕も当然積極果敢に動くつもりだよ。つまりは、ライブに行くってことだよね。アリーナと武道館は意地でも行こうと思ってるんだ。これはまじな話だけどね。

◆ロックバンド「ユニコーン」に再結成報道、年明けに正式発表か。<Narinari.com (2008.12/28)


1980年代後半から90年代前半にかけて、THE BLUE HEARTSらとともに当時のバンドブームを牽引したロックバンド、ユニコーン。93年の解散後、ソロ活動やプロデューサーとしてPUFFYを生み出した奥田民生をはじめ、当時のメンバーは現在も音楽界で活躍している。BEAT CRUSADERSPOLYSICS、髭(HiGE)など、ユニコーンの影響を公言するバンドは数知れない。

そのユニコーンが16年ぶりに再結成すると、東京スポーツが12月28日付で報じている。同紙によると、年明けにも正式発表されるという。
(後略)


◆ユニコーンツアー2009 蘇る勤労 JTBオフィシャルツアー
※消去されますた


◆ユニコーンはブログもお好き!?


ユニコーン すばらしい日々(オールナイトニッポンでのラスト演奏 )

*1:12/30正午あたりに消去されたね。まあ当然か。担当者怒られてるだろうな