Entries from 2012-04-01 to 1 month

新聞販売所、インターネット、生き残る

前回の続き。ミニコミの依頼元である新聞販売所の話をする。 新聞の販売所というのは、新聞を配達している人の事務所で、いわゆる新聞社とはほとんど関係はない。大手自動車会社が、小さな工場に下請けを出してるのと似てるだろう。また、ここで働いている人…

ミニコミ紙、語るべき言葉、ハッピー・ワード

昔、新聞折り込みのミニコミ紙をつくっていたときの話をする。 町の中にあるラーメン屋さんとか定食屋さんとか花屋さんとかに取材をして、「このラーメン屋さんは、昔ながらの味わいと、ご主人の親しみやすい笑顔が特徴。地域密着、今年でなんと30年目をむか…

『竹下佳江 短所を武器とせよ』感想

僕が最初、この竹下というセッターを観たとき「ほほう」と目を奪われはしたが、正直好きになれなかった。上手いけど雑だとか、攻撃的だけど無駄が多いとか、中学レベルの知識でダメ出しをしながら観戦していた記憶がある。2003年のワールドカップの頃だろう…

京都について〜僕に踏まれた町と僕が踏まれた町

僕は元々(という言い方が適切かどうかわからないが)、京都に進学する予定だった。 どういういきさつがあったか覚えていないが、高校のときずっと「志望校は立命館大学だ」と豪語していた。立命館に決めた理由は、発音したときの響きや字面がかっこいいから…

カフカ著『城』感想

フランツ・カフカの『城』を読むのはこれで3回目か4回目になる。カフカの代表作といえば、朝起きたらなぜか巨大な虫になっていたという理不尽さが宇宙級の『変身』で、本当に衝撃的だった。キテレツな舞台設定だけでなく、物語全体に漂う、閉塞感、息苦しさ…

京都に行ってきたんだ。

▼京都タワー ▼北野天満宮 ▼仁和寺 ▼京都大学 ▼八坂神社・円山公園 ▼京都市動物園 ▼平安神宮 ▼哲学の道・銀閣寺 ▼清水寺 ▼京都駅

『村上春樹 雑文集』感想

インタビュー集に続けて読んだ。筆者の言う、苦手な喋りと専門分野である文章という違いはあれど、同じ人間の主張なので、より深く村上春樹という人物の核のようなものを感じ取れたと思う。そして、この2冊のハルキ本を読んだ結果、無性に外国文学を読んでみ…

ニコルソン・ベイカー著『中二階』感想

なんともかんとも不思議な小説だった。主人公の頭の中で思い描いている事柄すべてを文章に書き起したというような内容。でもそれはとてもリアルに描写されており、ああ、確かに自分の頭の中でも、オフィスを歩きながら、誰かと話しながらもこんなこと考えて…

『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』感想

物語を体験するというのは、他人の靴に足を入れることです。世界には無数の異なった形やサイズの靴があります。そして、その靴に足を入れることによって、あなたは別の誰かの目を通して世界を見ることになる。 昔、急遽フォーマルな皮靴が必要な用事ができ、…

35歳ルールその2、捨てる、もったいない?

35歳を目の前にして、もうお酒は飲まないようにしたと書いたけど、同じように、最近もう1つ新たに設けたルールがある。何か物を購入したら、今所有しているアイテムを手放す、処分するようにするといやつだ。つまりこれ以上、持ち物を増やさないというのが目…

村上春樹著『回転木馬のデッド・ヒート』感想

■「プールサイド」 35歳になった春、彼は自分が既に人生の折りかえし点を曲がってしまったことを確認した。 いや、これは正確な表現ではない。正確に言うなら、35歳の春にして彼は人生の折りかえし点を曲がろうと決心した、ということになる。 もちろん自分…

春と地下鉄

毎年春と呼ばれる季節になると判で押したように思い出す、というか、僕が求めることがある。プロ野球の開幕や、飛び交う花粉や、意味のわからない強い風や、不自然に真新しいスーツや、義務的に設定される野外での飲み会などでは、僕の中では、春がきたぞと…

『走ることについて語るときに僕の語ること』感想

個々のタイムも順位も、見かけも、人がどのように評価するかも、すべてあくまで副次的なことでしかない。僕のようなランナーにとってまず重要なことは、ひとつひとつのゴールを自分の脚で確実に走り抜けていくことだ。尽くすべき力は尽くした、耐えるべきは…

3月の読書メーター

3月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:2017ページナイス数:12ナイス夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです「喋るのが苦手」ということもあってか、同じ内容でも、文章とはまた違うトーンが味わえた。また、昔の作品はもちろん、カポーティや…

2002-2012

10年である。 2002年は、僕にとって記念すべきニートな1年で、はじめて普通に働いた仕事も辞め(そもそもアルバイトという身分だったが)、何もすることがなくなったので、とりあえずホームページでもつくろうってことで立ち上げたのがこのサイト。4月1日、…