一回休みをポジティブに


 少し前にラジオを聞いてたら、どっかのコメンテーターが「日本人はやたらと先取点やスタートダッシュにこだわる」みたいなダメ出しをしてたんだよね。「でも、物事で大事なのは、最終的に勝ったか負けたかであって、最初や途中がちょっとくらい良かったりダメだったりすることに一喜一憂してる場合じゃない」ってね。僕もそう思うよ。


 でね、一喜一憂ってことで、例えば人生ゲームの類にも「一回休み」ってマスがあって、一見、不愉快極まりないイベントのように思えるけど、実は一回くらい休んだところで他のプレーヤーとの差なんてたいして変わらないんだよね。どうせしばらくすれば他のプレーヤーも一回休みになって、チャラになったりするしね。全体からしてみれば実に些細なことなんだよ。まあ確かに、「一回休み」マスはゲームとしての参加機会が減るわけだから、退屈な意味でのマイナス・イメージもあるけど、考えようによっては、それは今後の展開を考える猶予でもあるし、または単純に他のプレーヤーの行く末を見るという部分で客観的なおもしろさも与えてくれたりするわけなんだよね、実は。



 つまりさ、僕が言いたいのは僕にとっての今年1年は、いつか、何年も経ったあとに振り返ってみたときに一回休みの1年だったと位置づけられるような気がするんだ。そうだよ、2009年は、二〇〇年だったってね。


 ただ気をつけないといけないのは、一回休みが何度も何度も訪れてしまうと、いつの間にかまわりの連中との差がついちゃうし、次第にゲーム自体にもおもしろみを感じなくなる危険性があることだね。だからこそ、来年は開をみせないといけないわけさ。わかるよね、テンだよ、来年は。


 ところで、君にとっての今年はどんな1年だったかな。

◆恒例、今年の漢字は「新」 清水寺で揮毫<イザ! (2009.12/11)


 今年の世相を表すひと文字は「新」−。財団法人・日本漢字能力検定協会が公募で選ぶ「今年の漢字」に「新」が選ばれ、雨の降る中、清水寺京都市東山区)の「奥の院」で11日、森清範(せいはん)貫主(かんす)が縦約1・5メートル、横約1・3メートルの和紙に、「新」の文字を大きく揮毫(きごう)した。
(後略)