3年B組金八先生_第1回

ぎらりと光るダイヤのような日


短い生涯
とてもとても短い生涯
六十年か七十年の


お百姓はどれほど田植えをするのだろう
コックはパイをどれ位焼くのだろう
教師は同じことをどれ位しゃべるのだろう


子供たちは地球の住人になるために
文法や算数や魚の生態なんかを
しこたまつめこまれる


それから品種の改良や
りふじんな権力との闘いや
不正な裁判の攻撃や
泣きたいような雑用や
ばかな戦争の後始末をして
研究や精進や結婚などがあって
小さな赤ん坊が生まれたりすると
考えたりもっと違った自分になりたい
欲望などはもはや贅沢品になってしまう


世界に別れを告げる日に
ひとは一生をふりかえって
じぶんが本当に生きた日が
あまりにすくなかったことに驚くだろう


指折り数えるほどしかない
その日々の中の一つには
恋人との最初の一瞥の
するどい閃光などもまじっているだろう


本当に生きた日は人によって
たしかに違う


ぎらりと光るダイヤのような日は
銃殺の朝であったり
アトリエの夜であったり
果樹園のまひるであったり
未明のスクラムであったりするのだ


 さて、金八シーズンですか。


 てゆーか。このドラマも言ってみればずっとワンパターンというか、展開読めるんだよね。生徒がその時代を感じさせる様々な問題引き起こして、かたや教室では「内申書」やら「受験」やらという言葉が飛び交い、見てる側もイライラするような親が学校に文句を言いに来たり、意地悪で営利主義的で現実的な校長に頭を押さえつけられつつも、必死な僕らの金八先生。終了20分前には、見せ場とも言える先生のお説教が飛び出し、その泥臭いセリフに少し照れくさくなりつつも、感心し心の中で小さな拍手を贈っている。ってなんか、水戸黄門みたいだよね。印籠出ることくらいわかってるくせにって。TBSお決まりのテンプレートか。でもね、それでも見てしまうわけですわ。


 シナリオ構成は使いまわしであっても、毎回毎回出てくる生徒に魅力を感じるんだろうね。台本として与えられたキャラクターでもなく、役者としての演技力でもなく、12〜16歳の個人に対しての魅力。たいして演技力もないから、素のままの初々しさとか不器用さに親近感を抱いてしまう。ま、僕はこのドラマのそういうトコが好きなのだと思う。金八先生は単なる象徴であって、イコンみたいなもんだよね。


 最後に、今回気に入った言葉。ネット上の書き込みなんて文字ではなく記号なんだってね。血の通ってない、主語すら書かれていない記号。なるほどね。


3年B組金八先生 第8シリーズ 生徒紹介


◆TBS「3年B組金八先生」