その後、台湾について



『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論』小林 よしのり


 二二八事件のことを調べていると、「小林よしのりゴーマニズム宣言に詳しく書いてある」との書き込みを発見して購入。小林よしのりと言えば、まず「おぼっちゃくん」が思い浮かぶのだが、いつの頃からか、この手の政治色の強い漫画を精力的にリリースしていたんだよね。でもやはりあの下品な漫画の印象しかないので、ずっと敬遠していたのだが、今回はじめて読むこととなった。


 実際読んでみると、この人は相当な勉強家だなというのが感じられたし、シンプルな説明で豊富な情報を伝えていることにも感心した。でも、多少強引過ぎる展開やくどい言いまわしが目に付いたし、やはり絵がおぼっちゃまくんのタッチなのでイマイチ説得力もないかなというのが残念なところ。


 肝心の二二八事件に関しては確かに充分に把握できたように思う。まあ僕は、台湾の歴史的な背景をいろいろと知りたかったのだけど、どちらかと言うと台湾人のアイデンティティーだとかナショナリズムだとか精神的な話題が中心で濃かったなという印象。まあ、全体的に「政治」という確固たる味付けがされているんで、わかりやすいし充分な読み応えもあった。


 がっつり読まねばいけなかったので疲れた。続きはまたいつか。