妻へ――


 結婚してわかったことがあるんだ。主婦という職業はたいへんなもんなんだなと。


 とりあえず、朝は僕よりも早く起きて弁当つくったり朝飯つくったりしてるわけさ。で、当然のことながら自分の身仕度にも時間をかけなきゃいけないから、せわしないわけさ。んで、仕事に出かけるタイミングと帰ってくるタイミングは僕と似たようなもんだけど、帰ってきてからは晩飯の準備がはじまるよね。その間、僕はぼおっとしてるんだけどね。んで、飯食ったら飯食ったで、その後片づけがあるんだよね。その間、僕は風呂入るか、パソコンいじってるか、DSするか、本読むか、テレビ見てるかってな時間を過ごしてるんだ。んで、やっと一通りの事柄が終結したと思ったら、今度は明日の晩飯のことをぶつくさ言いながら考えてるんだよね。明日の晩飯のことだぜ。で、1週間で47回ほど「明日何食べたい?」という質問が投げかけられるけど、僕は「何でもいい」か「焼肉」としか答えないから、多分あまり参考になってないと思うな。


 そしてこの一連の作業というものは、子どもができることによって、さらに内容も濃く、時間も長くなるんだろうなという予測されるんだよね。


 僕はね、性格上、この先未来永劫いっさい家事というものには手を貸さないだろうね。そういう人間なんだよ。あんまり人の手助けとか協力するってことをしないタチなんだ。野球やってるときも、トンボかけとかあんまやらなかったしね。


 つまりさ、僕は絶対口にはしないと思うんだ。でもね、一応気付いてるつもりだし、文字にすることは厭わないタイプなんだ。だから、外国の小説の最初の1ページ目の「妻へ――」というようなノリで書いてみたんだ。感謝してます。これからもよろしく。


 そして、ハッピー・バースディ。