かほく市制施行記念継走大会に出たんだの続き


 そういえば、4日の駅伝で一つ書き忘れたことがあったから追記するよ。


 僕が第一区を走ったことは説明したよね。で、駅伝で走り終わったランナーってのは、あらかじめ準備されていたバスに乗せられてゴール地点へと運ばれるシステムなんだよね。てなわけで僕も襷を繋いだ後は、バスに乗ってゴール地点に運ばれていったわけさ。で、もちろんまだ第一区が終わったばかりなので、誰もゴールしてないゴール地点で、来たるランナーたちを待ち受けることになったんだよ。


 やがて1位のアンカー・ランナーがやって来てゴールしたかと思うと、市民ランナーの星、川内優輝さん(埼玉県庁・24才)みたく、その場に倒れこんで、もう死んじゃうんじゃないかってくらい、ハアハアゼエゼエやってるんだよ。で、そうこうしてるうちに2位チームのアンカーもやってきて、ゴールすると同じように倒れこんで、orzみたいな態勢になって、そのまま爆発でもしちゃうんじゃないかってくらいの勢いで、やはり同じく見たこともないように激しく息をしてるんだよね。


 まあたしかにね、箱根駅伝なんかを見てると、ゴール後にフラフラになったところをチームメイトに抱えられ、どっかに連れて行かれるランナーはよく目にするんだけど、テレビだとそんなシーンはちょっと伝えただけで、あとは快走する1位のランナーに映像が切り替わるわけだよね。でももちろん現実は違うわけで、僕の目の前では、本当にこのまま発作でも起こして死ぬんじゃないかってくらい、ゴール後に悶えてるランナーがいるんだよ。で、一向に息も整わないわけさ。かなり長い時間苦しんでいる。でも、まわりの関係者や他のランナーはしれっとしてる。ああ、さすがにゴールしてしんどいんだろうな、くらいに。つまりさ、トップクラスのランナーってのは、ゴール後こんな感じなんだろうな。みんな見慣れてるわけなんだよ。



 もちろん僕だってゴール後は本当にしんどいし、しんどいのを通り越して怒りすら感じるくらい疲れ切ってるわけだけど、せいぜいホイミ程度で回復できる疲労なんだよね。せいぜい。でも上位でゴールするランナーってのは、もうどうしたってベホマをかけざるを得ないほどのダメージっぷりなんだよ。


 まあ、つまりだね。中長距離を走るってのは、速く走るか否かって話じゃないんだよね。どこまで出しきれるか、出しきる勇気があるか、出し切るギアを上げていけるかって話のような気がしたんだよ。ゴール直後に倒れこむ上位のランナーを目の当たりにして気づいたことなんだけどね。