35歳ルールその2、捨てる、もったいない?


 35歳を目の前にして、もうお酒は飲まないようにしたと書いたけど、同じように、最近もう1つ新たに設けたルールがある。何か物を購入したら、今所有しているアイテムを手放す、処分するようにするといやつだ。つまりこれ以上、持ち物を増やさないというのが目的となる。


 最初にこのルールに出逢ったのは、子どもが生まれたばかりという友人の家でのこと。子どものオモチャなんかを買ったり、プレゼントされたりするうちに家の中が煩雑にならないよう、この「買ったら捨てるルール」を設けいてるという話を聞いた。なるほどシンプルだけど、とても建設的な方針だなと感心したことを覚えている。とはいえ、自分にはあまり関係のないことだなと思っていたのだが、最近になって、整理整頓術を紹介するサイトなんかで、ちょくちょく「買ったら捨てる」とか「毎日1アイテム処分していく」みたいなライフ・ハックを見かけるので、じゃ自分でもやってみることにしたわけだ。



 先日、バランスボールを購入し、その分の交換要員として靴を三足処分した。その三足は、東京時代からあるものだけど、当時からそれらを履いて外出したことなど久しくなく、ただなんとなく捨てるのがもったいない気がするという理由だけでずっと所有していたもの(うち一足はReebokのポンプフューリーで、10年くらい前のものだが一番のお気に入りだった。もう一足は練馬の光が丘公園のフリー・マーケットで100円で買った近未来的なシューズ)。もちろん、名残惜しい気持ちはあったけど、「買ったら捨てるルール」でもない限り、僕が死んで棺桶の中に一緒に入れられるまで存在し続けるんじゃないかというくらい捨てがたい物だったから、悪くない処分だったと思う。むしろ、この処分があった分、新しく購入したバランスボールは大事に使おうという意識も強くなる。


 落ち着いて考えてみれば、僕らの身のまわりには物が溢れかえっていて、いくら何でも個人が抱えられる許容範囲はとうに超えているはずなのだ。だから、どんどん売るなり捨てるなり処分して、新しい生活スタイルや環境をつくっていく方が、よっぽどど健全である。「もったいない」が大好き日本人だけど、その意味を履き違えないように注意したいものだ。