その三姉妹について

◆一条真也 著『ユダヤ教VSキリスト教VSイスラム教―「宗教衝突」の深層』＜Amazon.co.jp

　今となっては少し前に読んだので、細かいところまで覚えていないが、とてもおもしろかった。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を三姉妹に例えているその視点がとてもわかりやすく、全編通して丁寧な解説がされていたと思う。ただ、イスラム教の肩を持つような言い回しが多かったような気もする。でも、そう思うことがすでに偏見なのかもしれないけどね。

　まあ、日本に住んでいればただでさえ宗教に偏見はあり、なおかつこのご時世、イスラム教なんて、どこぞで、どんな悪いことをたくらんでいるかわかったもんじゃないと思ってしまう。どっかで爆弾が爆発すれば、たいていの人は「またイスラム教か」と思う。まあ、しょうがないのだろうけど。

　だからこそ、といえるのかもしれないけど、１回くらいは読んでおいても悪くないのかもしれない。どうせ、僕は死ぬまでにユダヤ教にも、キリスト教にも、イスラム教にもたいして関わらないのだろうけど、僕の住んでいる世界は、どうしようもなくこれらの三大宗教と関わっているのだから。