たかがコピー、されどコピー


 宣伝会議が出している『コピー年鑑』を見た。昨年度発表されたありとあらゆるコピーを紹介している本で、定価20,000円もする代物だが、これはすばらしいね。まだ全部に目を通してるわけではないのだが、パラパラとページをめくり目に付いたものを紹介する。といっても、写真までも紹介できないのが残念だが、まあ、必要最低限しかないすばらしきコピーをあじわってみてください。

秋山晶(ライトパブリシテイ)/キユーピー キユーピーマヨネーズ 雑誌広告・TVCM

  • 最初に自動車が、100年後にパソコンが、ヒトを動かない生物にした。
  • いま、PCでラブコールしているあなたも、ひとつの自然だ。


 解説に目を通してないので、なんでマヨネーズの広告にパソコンの話が出てくるのわからないが、妙に説得力がある。不思議と「あ、野菜を食べよう」なんて気にもなるしね。

西島知宏(base)/奈良新聞社 創刊60周年記念啓発 新聞広告

  • 日本初の女性総理大臣は、きっともう、この世にいる。
  • 受験戦争のない国には、本物の戦争があったりする。
  • ばあちゃんはいつも、俺より長く手を振っている。


 ばあちゃんって生き物はどうしてあんなに、真剣に見送りをするのだろうかね。僕は盆や正月に田舎に帰って、もう東京に戻るよと家を出るとき、ばあちゃんが手を振っているところをあんまり見ない。何か自分が悪いことをしているような気がするからだ。本当は東京なんかに戻らずに、このまま家にいることが一番いいのだろうに、と。だから僕はその後ろめたさのために、何も見ないでそのまま家を出て行く。でも、ばあちゃんは手を振っているのだろうね。見られてないとわかっていても。

玉山貴康(電通)/楽天トラベル 企業 新聞広告

  • 新しい手帳を買うと、まず「連休」を調べてしまう。

もうすぐ2007年。来年もたくさんお出かけしたいですね。

  • 祝日が土曜に重なったときも、振替休日にすべきだと思う。

みんなで休めばこわくない。GWの予約、まだまだ間に合います!

  • 休まないことをホメてもらえた時代はとっくに終わっています。

仕事人間になっていませんか?長めの休みを取って、大いに英気を養いましょう。

  • 聞きたいことって、どうして電話を切ったあと思い出すんだろう。

1度で済まない電話の予約。日本最大の宿泊予約サイトなら一発です。

  • ゲームの主人公だけが旅をしてないか。

あなたは?コントローラーを捨てよ、旅に出よう!

  • 彼女がごはんをよそってくれた。ちょっと夫婦気分。

ラブラブなカップルに、お得な「カップルプラン」もございます。

  • 同棲してもわからないことが、旅行に行くとわかったりする。

婚前旅行もこちらから。


 すごくポップな楽天トラベルの広告。ムーミンスナフキンをメインキャラクターに使って、小さな枠のコピーがずらりと並んでいた。どれも当たり前のことなんだけど、改めて言われると「うむ、そうだそうだ」と感心してしまう。まあ、その辺のアプローチができてるからこそ、いいコピーなんだけどね。


◆コピー年鑑2007宣伝会議−年鑑