WBC王ジャパンと五輪星野ジャパンを比較してみた
◆「この期間だけ調子が悪かった」 “惨敗”にも星野監督強がり?<イザ! (2008.08/23)
メダルを逃した野球日本代表の星野仙一監督は、「結果はそのまま受け止めないといけない。われわれに力がなかった。日本で金メダルを待っていたファンの方々に申し訳ないという気持ちでいっぱい。たまたまこの期間だけ調子が悪かったと思っている。日本の野球はこんなもんじゃない。選手は必死にやってくれた」と話した。
最初に言っておくが、僕は星野が嫌いである。とはいえ、日本代表。テンション上げて応援していたが、このざまだ。
メンバー選出や起用法はもちろん、そもそも星野は短期決戦に向かないだとか、星野仙一を星野仙一にたらしめていたのは故島野育夫コーチの手腕あってこそで、「星野がすごい」と錯覚してるだけだ、とかいろいろあるが、まあ、全部当てはまるだろう。でもやっぱり、僕はチーム編成が一番のまずかった部分だと思う。
2006WBC 先発投手 7人 | 2008五輪 先発投手 8人 |
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上原浩治(読売) | 上原浩治(読売) |
和田毅(ソフトバンク) | 和田毅(ソフトバンク) |
杉内俊哉(ソフトバンク) | 杉内俊哉(ソフトバンク) |
清水直行(ロッテ) | 川上憲伸(中日) |
小林宏之(ロッテ) | 成瀬善久(ロッテ) |
渡辺俊介(ロッテ) | 涌井秀章(西武) |
松坂大輔(西武) | ダルビッシュ有(日本ハム) |
田中将大(楽天) | |
2006WBC 中継投手 6人 | 2008五輪 中継投手 2人 |
藤川球児(阪神) | 藤川球児(阪神) |
藤田宗一(ロッテ) | 岩瀬仁紀(中日) |
薮田安彦(ロッテ) | |
大塚晶則(テキサス) | |
久保田智之(阪神)※追加召集 | |
馬原孝浩(ソフトバンク)※追加召集 | |
2006WBC 捕手 3人 | 2008五輪 捕手 3人 |
里崎智也(ロッテ) | 里崎智也(ロッテ) |
谷繁元信(中日) | 阿部慎之助(読売) |
相川亮二(横浜) | 矢野輝弘(阪神) |
2006WBC 内野手 8人 | 2008五輪 内野手 7人 |
宮本慎也(ヤクルト) | 宮本慎也(ヤクルト) |
新井貴浩(広島) | 新井貴浩(阪神) |
西岡剛(ロッテ) | 西岡剛(ロッテ) |
川粼宗則(ソフトバンク) | 川粼宗則(ソフトバンク) |
岩村明憲(ヤクルト) | 荒木雅博(中日) |
小笠原道大(日本ハム) | 中島裕之(西武) |
松中信彦(ソフトバンク) | 村田修一(横浜) |
今江敏晃(ロッテ) | |
2006WBC 外野手 6人 | 2008五輪 外野手 4人 |
青木宣親(ヤクルト) | 青木宣親(ヤクルト) |
多村仁(横浜) | 森野将彦(中日) |
金城龍彦(横浜) | 稲葉篤紀(日本ハム) |
福留孝介(中日) | G.G.佐藤(西武) |
和田一浩(西武) | |
イチロー(シアトル) |
まあなんとなく感じていたけど、今回の五輪メンバーは、人数がだいぶ少ないようだね。WBCは全体で30名、五輪は24名。そう考えると、投手、内野手の選出メンバーに偏りがあり過ぎるというのも、致し方ないのかもと思ってしまう。でも、僕が感じたのは、選出メンバーではなく、首脳陣の偏りの方だ。「現役時代所属チーム/コーチ時代所属チーム」(当時)でまとめてみた。
2006WBC 監督 | 2008五輪 監督 |
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王貞治(読売/ソフトバンク監督兼GM) | 星野仙一(中日/元中日監督→元阪神監督→阪神オーナー付シニアディレクター) |
2006WBC 投手コーチ | 2008五輪 投手コーチ |
武田一浩(日本ハム→ダイエー→中日→読売) 鹿取義隆(読売→西武/元読売コーチ) |
大野豊(広島/アテネ五輪投手コーチ) |
2006WBC 打撃コーチ | 2008五輪 打撃コーチ |
大島康徳(中日→日本ハム/前日本ハム監督) | 田淵幸一(阪神→西武/元ダイエー監督→元阪神コーチ) |
2006WBC 守備走塁コーチ | 2008五輪 守備走塁コーチ |
辻発彦(西武→ヤクルト/元横浜コーチ) 弘田澄男(ロッテ→阪神/前読売コーチ) |
山本浩二(広島/元広島監督) |
今回の五輪チームの首脳陣はセ・リーグよりの人間ばかり。また、選手時代、コーチ時代を含め、所属しているチームが少ない。もちろん解説者として日本の野球を広く俯瞰してはいるのだろうけど、現場の人間として日本の野球界というものを具体的に把握できていたのか、疑問だ。彼らは本当にG.G.佐藤のポテンシャルやメンタルを理解していたのだろうか。
もちろん監督によってチーム編成に特徴がでるのは当然だが、この五輪チームの最大のネックは、首脳陣選出の部分だろう。星野、田淵、山本浩二は、大学時代からの好敵手で、プロに入ってからも引退した後も、何かにつれてつるんでいる。いつか、3人で仲良く開幕戦の始球式をやってたこともある。「一度やってみたかった」みたいな、こんな学生時代の仲良しグループでつくった野球チームが日本代表になってほしくない。それこそ、いろんな意味で選手がかわいそうだ。
個人的にはメジャー選手が参加してないうえに、レギュラー・シーズン途中に行われる五輪よりかは、WBCの方が注目である。だから、来年春に行われるWBCこそ、もっといろんな意味でバランスの取れたチームになってくれることを切に願いたい。何故なら、「国の代表」なんだからね。ちなみに僕が個人的に希望するのは、ボビー・バレンタイン監督。
※参考
◆2006 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表<Wikipedia
◆北京オリンピック野球日本代表<Wikipedia