投書


 新聞に投書コーナーってあるよね。一面からどんどんめくっていって、政治とか株とか生活とかスポーツとか、なんかそのあたりを過ぎたところにでんと一般人が新聞に寄せた「私もひとこと」みたいなコーナーがあるもんなんだよね。まあ、今だったらアメリカの選挙のこととか、妊婦さんのたらいまわしとかに関しての「私の意見」や、どっかの老人が幸せな隠居生活を送っているよっていう「私の報告」みたいのが寄せられてるんじゃないかな。


 で、ね。何が言いたいかというと、つまり僕の書いた文章がそこに載ったということなんだよね。文章といっても、論文や研究発表なんてものじゃなく、400字程度のエッセイみたいなもんだから、たいしたことないけどね。


 でね、なんとなく思うんだけどね、その投書コーナーに掲載されるにはちょっとしたコツみたいなものがあると思うんだよね。それは、一般的なニュースについて書いたり、個人的な出来事なんかを書くよりも、その新聞に載っていた記事に対してのレスポンスを書いてやった方が掲載確立が高いような気がするんだよ。うん。でもちょっと考えれば当然だよね。投書コーナーの担当の人にとってみれば、ちょっとくらい上手い文章なんて毎日毎日見てるんだよね。その中でどの文章を掲載するかとなると、当然、自分たちのつくっている新聞の記事に関して触れてある記事の方がうれしくて掲載してやろうと思うわけさ。だから、社説や天声人語のような新聞コラム、また投書コーナーに載ってた誰かさんの記事に対して、「それを踏まえて私はこう思う」みたいなことを書いてやればいいわけさな。どう、なんとなく納得できるでしょ。


 で、その謝礼が1週間ほど経って送られてきたわけだけど、図書カード1,000円分だったね。なんかね、昔はもっとたくさんもらった気もするけど、まあ古い記憶だからあてになんないかな。確かに1,000円くらいが妥当なところだと思うけどね。

十月二六日の「時鐘」に、「Uターン」率が過去最高になったという話がありましたが、私もこの十月に「Uターン」してきた人間の一人です。大学入学を機に東京に出てから十一年。「失意のUターン」というわけではなく、自らの意思でUターンを決意しました。
「故郷は遠きにありて思ふもの〜」という詩もありますが、僕にとっての故郷のありがたみはどこにいても変わらないように思えます。長く都会生活に浸っていたのですが、もうすっかり金沢の街の魅力や雰囲気に馴染み、毎日の生活を送っています。
ところで、東京で知り合った人に、田舎は金沢だと告げると、必ず「一度行ってみたい」と言われてきました。金沢にはそれだけ人を惹きつける魅力があるのです。今後、Uターンした友人を訪ねて来るなど、観光面でも活気が出ることでしょう。六年後には長野新幹線も開通します。今、金沢の魅力を大きくPRしていく絶好のチャ ンスが来ているように思えます。
北國新聞「地鳴り」応募原文そのまま)


◆北國新聞ホームページ - トップページ