白よりも青し


 僕はね、KKどちらだ? と訊かれれば先のKの方なんだ。で、OかNかであればOだね。で、マーくんか佑ちゃんかと訊かれると佑ちゃんだね。


 つまりさ、これらを静と動で分けるとすると、俄然「静」の方を好む傾向にあるわけだよ。わかるよね。でもね、青か白かと訊かれるとどっこい青なんだよね。


 昔、どっかの偉い社長と話をしたときに、えらく感動した台詞があるんだ。「人は△△ということを避け、○○をする傾向がある、なんて簡単に分類するのは褒められたことじゃない」とか言うんだ。もちろんいい感じで酔っ払ってるわけだけどね。「人は△△することもあれば、○○することもある。そのどちらを引き出すかが、ビジネスをする上でもっとも重要な部分だ」なんてね。つまり決めつけちゃいけないってことだよ。自分が「こうやりたい」って方に仕掛ければいいってことだよ。それがビジネスだってことをその社長は言いたかったわけさな。まさに他所の社長はいいこと言うなってやつだね。同じ会社の人間は何回も聞いてうんざりしてる文句かもしれないけどね。


 つまりさ、桑田と清原だったら桑田が好きという人間が、朝青龍白鵬を比べて朝青龍を応援することだってあるんだよ。一般的には桑田・王・斎藤・白鵬に対し、清原・長嶋・田中・朝青龍というカテゴライズになるんだろうけど、必ずしも同じグループの人を好むとは限らないわけなんだよ。その組み合わせの妙や、マスコミの取り上げ方や時代のめぐり合わせなんかが複雑に絡み合った結果、何を好きになるかは変わってくるわけさ。


 まあ今となっては理由も覚えてないし、そもそも最近まで相撲なんかに興味もなかったのに、朝青龍だけは気にするようになったんだよ。彼はなかなかチャーミングだと思うよ。そもそもここまですべてがシナリオだったなんてドライな意見もあるけど、素人には充分エキサイトできるもんだったと思うけどね。

◆「見事だが、品格忘れずに」 芳賀綏・東京工大名誉教授<イザ! (2009.01/25)


 相撲界に造詣が深い芳賀綏(やすし)東京工業大名誉教授(日本文化論) 「休場せずに自力で運を開いたことは見事だ。相当な覚悟で臨んだ場所だっただけに、(優勝後に)『また帰ってきました』と語ったのも万感の思いがあったからだろう。今場所は久しぶりに強い“悪役”が戻ってきた新鮮味もあってファンも喜んだが、勝って客を呼べても、これまで通りに品格を解さなければ横綱失格だ。ファンの祝福におごらず、自己を深めて悪役の足を洗えることができるか。相撲協会も待ったなしの状態が続いている」