歯医者に行ってきた


 まったくね、20年ぶりとかそんなもんだよ、僕が歯医者に行くなんてね。つまり小学校の歯の定期健診で行けと言われて以来ってことさ。だから、歯医者なんてものは、僕の中では小学生が学校から強制的に行かされる所、もしくは、老人が入れ歯にするかどうか相談に行く所とばっかり思ってたわけなんだよね。でもね、人は老人にならなくとも、30歳を超えると残念なことにいろいろと不都合なことが生じてくるわけさ。身体的にね。僕はそもそも最近頭痛がひどいんだよ。でも、その原因はきっと歯にあるとにらんだんだよね。歯の不具合が頭痛を引き起こしたってね。よく言うだろ、連鎖反応ってやつだよ。風が止んだら桶屋も儲からないってやつだね。もう何から何までやになっちゃうよね、まったく。


 てなわけで、南町にある「ア歯科」ってとこに行ったわけさ。まいっちゃうよね、「ア歯科」だよ。「アシカ」を意識してるんだろうね。つまりダジャレだよ。でも電話で受付けのお姉さんは、「アーシカ」って発音してたね。だったら最初から「アー歯科」にすればいいのにって思ったよ。


 まあとにかくその「ア歯科」に行ってみたわけさ。今日は初診だから、症状を話して、レントゲンを撮って、説明を聞いて終わったけどね。で、保険証がなかったからだけど6,000円もしたよ。そのほとんどがレントゲンのお金だと思うけどね。まあ後から保険証分は返却してもらえるから、ビビりはしなかったけどね。


 とにかく僕が言いたいのはだね、毎日朝晩、普通に歯を磨いてるのに歯医者に行かないといけないなんて、なんだか理不尽極まりないことのように思うけど、年齢には勝てないってことだよ。そして、あらゆる物事は、まずその諸悪の根源を断ち切るということが大切なんだよね。急に頭が痛くなったとしても慌てる必要はないんだ。少し時間を巻き戻して考えてみると、その予兆みたいな静かな不具合が以前からあらわれてるはずなんだよ。その静かな不具合ってのがやっかいなんだけど、それを見つけるのことが、大事なんだと思うよ。まじで。