消しゴムを捨ててノートを書こう


 ぼさっとカーラジオを聞いていたら、「僕は、両親から消しゴムは使うなという教育を受けたんです」みたいな話をしてるんだよね。その番組のMCとゲストの間でね。で、ゲストが言うには、「一度思いついたアイデアやメモした事柄をなかったことにするのは変だ、もったいないと、有名な画家である父に教えられた」と言うんだよ。なるほどなと思ったね。


 特にね、パソコンいじってると、簡単に「削除すればいい」みたいな考え方になるけど、実際の世の中でそんなに簡単に削除できる事柄なんてないわけだし、先のラジオのゲスト曰く、断片的であっても形にした物事をゼロにしてしまうのは、もったいないよね。



 事実、僕の職場のペンケースには、シャープペンと消しゴムがあって、ノートをとるときは消しゴムを使うことが多いんだよね。後から見返したときに、ある程度きれいな、見やすい形でノートをまとめたいって思いからね。でもね、あーでもない、こーでもないと熟考した形跡は、まとまきりらないという理由だけで消してしまうには、確かに惜しいと思うね。たとえそれがアイデアやラフ案ではなく、明らかな誤字やケアレスな脱字であっても、上から書き加えることで訂正すればいいわけだからね。特に後から見返すことを考えるなら、一度でもアウトプットされた事柄を消すことのメリットは少ないように思えるんだよ。むしろ消しゴムをかけている時間や消してしまい見えなくなってしまったことによる勘違いとか、デメリットの方が多いような気もしてきたんだよね。


 つまりさ、消しゴムはもういらないと思うんだよね。君がもし日々賢くなっていきたいと思うならね。どんな小さなアイデアでも繋げて膨らませられる土壌づくりが大事なんだ。農薬ばっかり撒いてたって、おいしい野菜が育たないのを一緒だね。