ユニコーン的発想


 ユニコーンの復帰後第二段シングルが発売されたんだ。「半世紀少年」だってさ。リーダーでドラムの川西君の50歳を記念してリリースされたシングルなわけさ。50歳半世紀21世紀少年を掛け合わせたりパロったりしてるんだよ。ニブい君でもそれくらいはわかるよね。


 で、さっそくCDを聴いてみたわけだけど、まあ、これまでにない完璧なユニコーン的なノリだね。「川西五〇数え唄」とかいう、ふざけたタイトルの2曲目なんかは、歌と手拍子だけで、多分一発録りで終わらせてるんだよね。で、1曲目の「半世紀少年」は、多少まじめにつくってる風だけど打ち込みだから、このシングルではおまいら演奏してないんじゃないかって、思ったね。んで、特別DVDもついてて、このシングルの主役の川西君が、故郷、呉の街を散歩してるって内容なんだけど、これがまたなんとも普通ーなんだよ。普通に散歩して、通ってた幼稚園や中学校を訪ねてまわるって映像なんだ。こんなん、別に俺と何人かの友達でも撮れんじゃん、って思ったね。


 そもそもさ、メンバーの50歳の誕生日を祝ってCD出すとか、もう完全に内輪ネタだしね。「友達の結婚式で昔のバンド再結成しました」っちゅーノリ。でもね、これがユニコーンなんだよ。このね、「こんなんでいいのかよ?」ってゆー仲間内の悪ふざけみたいなテンションで堂々とマーケットに登場するってのね。うん、ユニコーンを好きでよかったなと思ったよ。



「半世紀少年」ユニコーン