移動時間について考える


 君みたいな時間にだらしない人間は、しょっちゅう遅刻したり、時間に追われてるだろうからわかるんじゃないかな。もし瞬間移動ができたらどんなにか嬉しいかってね。どうせ昨日も今日も、約束の時間に間に合うか否かでイライラしてたんだろうしさ。まあ、僕のように時計の針を常に5分早めて行動してる人間でも、そう思うことは多々あるくらいだからね。つまり瞬時に会社や用事のある場所に移動できたら、どんなに楽かってね。


 でも、ふと思ったんだけど、もしこの世の中がぐんぐん発達して、移動時間というものがじゃんじゃん省略されていったら、ホントに「良かった」と思えるんだろうかってね。たとえば、朝起きて、出勤時間の3分前に部屋から移動して朝礼とか、逆に疲れるような気がするな。そんで、旅行なんてものの楽しみってのは、「移動すること」「移動している時間」「日常から時間をかけて乖離している自覚」があってこそのような気がするんだ。



 まあとにかくね、これは今朝ふと思いついただけのことなんだ。で、うまいことまとめようと30分くらい考えてみたけどこれといったおオチも沸いてこないからこのへんで終わろうかと思うんだ。うん、つまりさ、いかなる移動時間ってのも無駄のように思えて、実はたいせつだってことだよ。無駄のように思えて、実はたいせだってね。