アイスホッケー、ラトビア、スロバキア


 オリンピックやW杯なんかの世界大会を観てると、常々感じることがあるんだ。それはね、世界にはいろんな国があるんだなってことだよ。


 こないだの日曜にさ、アイスホッケーの試合をやっていたから観てたんだ。ラトビアスロバキアのカードだったよ。もちろん君もそうだと思うけどさ、ラトビアとかスロバキアにはこれといった親近感なんてないよね。まじで僕もそうだよ。そもそもどこにある国かもよく知らないしさ。んで、ついでに言えば、アイスホッケーにだって興味や知識はあんまないよね。アイスホッケーをやってる映像を観る機会なんて、四葉のクローバーを発見するくらい、めったにないことだと思うんだ。まあ、とにかくさ、こういう国際大会ってのは、普通に生きてたら出会うことのない「何か」に出くわすって楽しみがあるんだよ。


 んでさ、試合の方はスロバキアが序盤からラトビアを圧倒してたんだ。第1ピリオド終わって3-0ってスコアだったよ。でもまあ、アイスホッケーにおける「3-0」ってのがどの程度の力の差なのか僕にはわからないけどね。とにかくさ、スロバキアの応援団は狂喜乱舞してて、ラトビア側はしょっぱい顔を見せてたんだよね。で、僕はさ、それを観て感じるものがあったんだよ。


 日本人の僕にとっては、アイスホッケーの試合を観て熱くなったり、悔しがったりすることはないなってね。んでね、これらの国の背景とか、これらの国が背負っているもの、背負ってきたもの、それを踏まえて国民達はリンクの選手達に何を期待しているのか、とかいろいろ気になってくるんだ。日本は不景気だとか、失業者がなんとかだとか言ってるけど、こいつらの国ではどうなんだろうか、とかね。そういう世界の国々の、普段は気にもしない見えない部分に非常に興味が湧いてくるんだよね。いつぞやのシドニー五輪のときも、ハンドボールの試合を観てて同じようなことを思ったことがあったよ。で、もののついでに少しだけ調べてみたよ。



 ラトビアは、エストニアリトアニアと共にバルト三国と呼ばれている国なんだよね。バルト三国は、18世紀頃からロシアの支配下にあって、20世紀に入れば、それに加えて、ナチス・ドイツソ連の間に挟まているという土地柄から、いい迷惑を受けてた地域でもあるんだよね。その中でもラトビアソ連からの独立に熱心で、1991年、ソ連崩壊時に独立。2004年にはEUにも加盟したわけだよ。今でもロシアの圧力があるとはいえ、経済は比較的安定してるんだって。スポーツでは昔っからバスケが強いらしいよ。ちなみにサッカーFIFAランキングは韓国より1つ下の49位(2010年2月3日付)。日本の約1/6の国土面積を持ち、人口約226万人(2008年12月現在 ラトビア統計局)、GDP約272億ドル(2007年:世銀)。ちなみに日本の人口は13,000万人(2008年世界人口白書)、GDPは4,923億ドル(2008年:IMF)。


 一方のスロバキアは、僕らの世代の人間にとっては、チェコスロバキアという一括りになってる印象の方が強いかもしれないね。元々は、オーストリア=ハンガリー帝国支配下にあったけども、20世紀初頭にチェコスロバキア共和国として独立。その後は、ナチスとか第二次世界大戦とかなんだかんだとあったけども、1993年に独立して今の形に落ち着く。2004年にはEUにも加盟。ちなみにサッカーFIFAランキングは日本より4つ上の36位(2010年2月3日付)。2010年W杯に初出場を果たしているんだよね。似たようなネーミングで「スロベニア」って国もあるけど、スロベニアハンガリー西側かつオーストリアの南側にある国で、スロバキアハンガリーの北側、かつオーストリアの東側にある国なんだよね。ばっちし頭に入ったかな。日本の約1/7の国土面積を持ち、人口541万人(2009年3月スロバキア統計局)、GDP954億ドル(2008年:IMF)。さっきも言ったけど日本の人口は13,000万人(2008年世界人口白書)、GDPは4,923億ドル(2008年:IMF


 まあとにかくね、オリンピックを観て、勝った負けたとか、メダルの数がどうのこうのとか言ってても、つまんないと思うんだ。普段気にもしないマイナーなスポーツに全身全霊懸けて打ち込んでるプレーヤーと、それにエキサイトしている世界の人々を見て、世界のいろんな文化や歴史を知ることが、一番の成果や意味だと思うんだ。オリンピックのね。


◆ラトビア共和国<外務省
◆ラトビア共和国<::: 旅 行 博 2 0 0 6 ::::


◆スロバキア共和国<外務省
◆スロバキア共和国<::: 旅 行 博 2 0 0 6 ::::


◆FIFA/Coca-Cola World Ranking