桑田真澄著『心の野球』感想


心の野球

心の野球

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 もともと僕はクワタさんの人間性や考え方、物事の捉え方が好きで、動向を追ったり本を読んだりしていたんだけど、今、中学生に「指導者」として関わるようになって、その立場から改めてクワタ論に触れてみると、つくづく考えさせられる事が多いんだよね。うん、とても勉強になるんだ。


 なかでも僕がもっとも気に入ってるのは、「超効率的努力」「超科学的根性野球」という昭和的根性論に対する疑問と、万里一空という哲学なんだよ。まあもちろん、もっともっと他にも色々あるけど、すっきりまとめると、この2つだろうね。


 スポーツだけに限らず、僕は無駄な努力ほど虚しいものってないと思うんだ。「ホント、君、頑張ってるのはわかるけど、ソレ意味ある?」って、不憫に思えて仕方ないんだよね、そういう場面をみてると。だからさ、理屈を知って、メカニズムを理解して、目的を持って努力しようっていうクワタさんの意見にお布施をあげたいくらい賛同するんだよ。でね、余った時間を遊びや趣味や友人との付き合いに当てて、そしてその経験もスポーツや仕事に活かすって、そういうスタイルってスマートだよね。うん、クワタさんの考え方ってのはすこぶるスマートなんだよ。

万里一空」。
世界のすべてのものはつながっている。
雄大な自然のように、
謙虚に、そして堂々と
胸を張って生きていきたい。


 これまで何冊かのクワタ本を読んできたけど、これが一番ぐっとくるね。ためにもなるし感動もするんだ。1年間大学生をやった成果なんだろうね。