楽しくやろうぜ、スポーツ


 ここ1〜2週間のお楽しみイベントだった近江町パブリック・ビューング通いも、もうおしまいになってしまったね。とはいえ、最後のパラグアイ戦は、とても良い試合だったし、負けてしまってもそれを受け入れて拍手をしたくなったのは、僕だけじゃないと思うんだ。うん、こういうチームってのは最高だよね。グレイトだよ、まったく。


 でね、それはさておきさ、ちょっと気になることがあったから、書かせてもらうよ。



 このパブリック・ビューングは、基本地べたに座って、前方にあるモニターを大勢で観るってイベントなんだけど、この日、僕の座った場所の2列くらい前に、正座して観てる奴がいたんだよね。で、そいつといえば、サッカーでいえば鉄壁のディフェンダーか絶対的守護神ゴールキーパーを思わせるガタイのでかい男だから、とにかく座高が高くて、うしろにいる僕なんかはとても邪魔だったんだよ。試合のモニターを観るのに邪魔ってことだよ。多分、その座高男にとってみれば、「代表の試合を観るときは正座」っていう流儀なんだろうけどさ、こんだけ大勢の人間が集まってんだから、そんな個人のこだわりなんかよりもまわりに気を使うべきだと僕は思うんだよね。あくまで、僕の意見だけどさ。つまりさ、正座して観たいなら、自分の部屋で観とけよってことだよ。だって、ここはパブリックな場所なわけだからさ、まったく。いい大人なんだから、それくらいわかってほしいよね。


 まあ、この座高男に関しては、それ以上の特別な嫌悪感は抱かなかったけど、たまに野球やサッカーを観に行っても、マナーの悪い奴とかいるよね。進入禁止だってとこに入ってったり、酔っ払ってなりふり構わず騒ぎ出したりする輩のことだよ。同じオーディエンスとしても、こういうのと同類項だって思われるのはホント厭だよね。


 僕らのような非アスリートが、勝とうが負けようが自分の生活にはなんら影響のないスポーツの試合ってもんを、エネルギー使って観たり、または実際にプレーしたりする理由ってのは、そこから計り知れない興奮や感動を得られるからだよね。そしてそれを大勢で、否、ごく数人でもいいから共有するってのが、スポーツってもんの意義であって、アスリートの役割だと思うんだ。違うかな。だからね、この興奮や感動の共有を僕は大事にしたいと思うんだ。つまりさ、やるときも応援するときも、楽しくやろうぜってことだよ、スポーツは。んで、他人を不快にさせてしまうようなら、そんなのはスポーツやる資格も、観る資格もないってことだよ。


 最近さ、自分が関わるスポーツに関して、どうもマナーが悪かったり、エゴばっか主張してる人間が多かったから気になったんだよね。もっとリラックスしようぜ、仲良くやろうぜって、肩組んで耳元で囁いてやりたいよ、まったく。