今後使うアテはあるか、物を売ろう、流通させよう


 ふとね、思い立って、家の中に眠っているもう使わなくなった物を売りに出そうと思いついたんだよ。ちなみに「眠っている」ってのは比喩であって、実際は置いてあるだけの物ってことだけどね。まあ、これまでも本やゲームソフトなんてのは、ブックオフなんかに売りにいったことはあるけど、「ソフト」じゃなく、「ハード」なんかも売りに出そうとしたわけだよ。


 でね、いろいろ家の中を漁ってみたら、けっこういろいろあるんだよね。PS2にしてもPSPやDSがあるんで今やプレイすることもないし、iPodなんてのももうiPhoneがあればいらないわけさ。デジカメもiPhoneで事足りるわけだからまったく持ち歩くこともなくなったし、腕時計もいつの間にかしなくなってるし、MLBのベースボール・キャップとか吉祥寺のヴィレッジ・ヴァンガードで買ったオシャレなライトとかも「飾り」以下の価値になっちゃってるんだよね、いつの間にか。


 もちろん、これらも昔はよく使ったという思い入れもあるし、購入するにあたってあれこれ迷ったことや、はじめて使ったときの嬉しさなんてのを覚えているから手放すことに躊躇いはあるわけさ。でもね、ここ半年とか1年とか振り返ってみると、全然使ってないんだよ。そもそもその存在すら忘れてたり、さらには「ちょっと邪魔だな」とすら思ったりしてるんだ。ということは、この先も使う見込みもないと言えるんだよね。じゃあ、少しであってもお金に変えて、そんで物にしても、他の興味のある人に使ってもらったほうがずっと意味があるよなって。まあ誰でも思いつくロジックだけどね。物を買ったときの意図や使っていた頃の思い入れに注目するよりも、今所有してる物の中で、今後これまで通りに使うアテがあるか否かの方にフォーカースして判断すべきだってことだね。


 でまあ、せいぜい3,000円くらいかなと思っていたんだけど、諸々合わせると10,000円になったんだ。これってちょっとしたお金だろ。しかも部屋が片付いたうえにお金がもらえたわけだから、かなり充実感があったね。ちなみに一番高値だったのは、Fossilの腕時計の3,000円だね。あと、言われてみれば当たり前なんだけど、電池の切れた時計は0円だったから、売りに出すなら電池交換しておく必要があったってことが反省点だね。



 でね、今回は「浪漫遊」という金沢にある総合リサイクル・ショップを主に利用したんだけど、このお店のテレビ・コマーシャルは、とにかく「物を売ってください」「何でも買います」というイメージを植えつけることに専念してる風なんだ。まあ、ブックオフとかもそうだけどね。ともかく、そういうのもあって、「どこに売りに行こうか?」と考えたときにまっ先に「まあ、浪漫遊かな」って思いついたんだ。ちなみに、浪漫遊のCMには、ダンディ坂野が出演してるんだけど、このキャスティングに、「リサイクル」に関する深い意味があるかどうかは知らないけどね。


 で、ともかくさ、予想外にいい値段で物が売れたら、ついでに何かを買っちゃうんだよね。そのリサイクル・ショップで売ってる物ってことだよ。ああ、なるほど、こうやって物と金をまわしてるんだな、というか、勝手にまわってくれるんだな、って思ったよ。物を売る人間ってのは、減らした分、補いたい、もしくは補ってもいいかなという心理が働くわけだよ。「買い」のハードルがぐんと下がるわけさ。ギブ・アンドなんとかだよ。うまいことできてるよね。


 数年前、「共有」って言葉を好んで使ってた記憶があって、まあそれは今でも大事だと思うけど、さらに次のステップとして「流通」ってのが今自分の中でホットなキーワードなんだよね。知識や情報はもちろん、金も物も人も、もっといろんな場所に流れて、動いていくことが重要な気がするんだよ。社会情勢とか景気とかそういうのも自分なりに解釈するとね。もっと代謝を活性化させるできだと思うんだよね。人間も世の中もね。


◆万代書店 / 浪漫遊 ワールド :: 〜お宝発見!創業世紀元年〜