脱アルコール


 今年に入って、つまりは2012年になって、お酒を飲まないようにしているんだよね。とはいえ、ばつっと辞めてしまうのは無理だろうし(どちらかといえば外的要因的に)、「月に1回だけの飲酒」という制限の中でやりくりするようにしているんだよ。まあまだ3月だから夏場や年末にどうなるかはわからないけどね。


 で、なんで禁酒などという、めんどくさいことをやってみようと思ったかというとだね、まあいくつかのきっかけみたいなものはあるんだけど、「きっかけ」よりかは「解釈」の方が意味合いは大きいかな。つまり、酒を辞めるということを自分の中でどう解釈してるか、どう捉えているかってことだね。


 まずね、僕はこれまでの人生、本当に好きなことを好きなようにやってきたし、やってこれたわけさ。だからね、「なんでわざわざ?」というような不都合を自ら投げかけるくらいのことはしてもいいかなと思ったんだよね。戒めみたいなもんだよ。



 で、もう1つは、年齢かな。35歳になるという今年で、生活スタイルを変えようと思いついたんだよ。というのもね、二十歳くらいのときに読んだ村上春樹のある短編を思い出したんだ(『回転木馬のデッド・ヒート』収録の「プールサイド」という短編。詳しくはまたそのうち)。仮に自分の寿命を70歳と考えると、35歳というのはちょうど人生の折り返し地点だと。ので、35歳になったら、いろいろ生き方を変えようみたいな話だっと思うんだよね。死に向かっての準備をしていかなくてはいけないとかも書いてあったかもしれない。最初にその話を読んだときは、なるほどと思いつつも、70歳という年齢はもちろん、35歳という年齢でさえも僕にとっては遠い未来の話で現実味もなかったんだよね。でも気づけばもうその35歳の手前まできてるわけさ。だから、「死に向かっての準備」というもの意識しても良いのかなと思えてきたんだよね。清算すべきものは清算し、後回しにしてたものは本当に後回しで良いのか考えなおす、残り半分しかない人生のチューニングし直すべき逃せないタイミングだと。その結果、もうお酒はいいかなと判断したんだ。いいってのは、僕の生活の中からなくしてもいいかなということだよ。


 僕は元旦に「今年の目標」的なスローガンを掲げるのが嫌いで、思いついたときからはじめるタイプなんだよね。だから、これからも、思いつきで少しずつ生き方のチューニングをしていこうと思ってるんだ。理由は、もうすぐ人生の折り返し地点に差し掛かってしまうからだよ。


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