Stay hungry, stay foolish.

ジョブズの卒業祝賀スピーチ@スタンフォード大学(2005.06/12)


自分が好きだと思うことを見つけてください。仕事も恋愛も根本は同じことで、自分が好きだと感じなければいけないのです。
これからのきみたちは、仕事というものが人生の大部分を占めていくでしょう。自分が本当に心の底から満足を得たいなら、進む道はただ一つ。自分が素晴しいと信じる仕事をやる、それだけです。そして素晴らしい仕事をするためには、好きなことを仕事にする、それしかないのです。もし、まだ自分が好きだと思える仕事を見つけてないのであれば、探し続けてください。今の状況に落ち着いてしまってはいけません。
何事においてもそうであるように、自分が好きだと思う仕事というのは、見つかるとすぐわかるものです。また、素晴らしい恋愛と同じように、年を重ねるごとにどんどんどんどん上手く事が運んでいくものです。 だから探し続けてください。落ち着いてしまってはいけません。


※参考訳
◆ジョブズの卒業祝賀スピーチ


 ジョブズスタンフォード大学でのスピーチと言えば、僕がちょうどITの仕事をはじめた時期のできごとで、いたるところでこのスピーチの話を聞き、その翻訳を目にした記憶がある。まあ、とにかく、その有名なスピーチのなかの1フレーズ。「素晴らしい仕事をするためには、好きなことを仕事にする、それしかないのです」ときたもんだ。


 しかし、一方で「自分が一番好きなことは、仕事にしない方がいい」という考え方もある。それはそれとして、趣味にとどめておくというスタンスだ。まじめに取り組もうとすると何事にも苦痛が伴うもんである。趣味ではじめた草野球だって、打てなければおもしろくない。週末のバッティングセンターで、いい当たりを出して一人悦に浸っている方がよっぽど楽しい。何事もほどほどがちょうどいいのだ。


 で、やっぱり恋愛においても、憧れている人と付き合ってみて詳しく知っていくうちに「何か違う」と幻滅するくらいなら、知らないままで勝手に想い募らせていた方がマシなのかもしれない。結局、仕事においても、恋愛においても、趣味おいても、「何か違う」と感じる瞬間が一番しんどい時期だからだ。人はたいてい、ネガティブな考え方をするもんだし。


 ジョブズの主張することとは若干ズレがあるかもしれないが、好きなものを手にした瞬間に、落ち着きを求めようとするから何事もうまくいかなくなるのだと思う。自分が好きだと思うことを見つけるのは、そうむずかしくないと思う。好きだと思ったはずのことを続けていくことがむずかしいのだ。続けるためには、死ぬまで落ち着いてなんていらないし、安定なんて求めてはいけないのだろう。ジョブズのようにタフに生きていくってのは、しんどいもんだな。