ビールと私


 いい加減ビールばっかり飲むのはやめようかと思っている。僕にとって、やはりビールが一番おいしいのだが、次の日に残る。年齢的な理由だと思うが、朝の目覚めがムカムカするのだ。村上春樹の何かの小説のどこかのページにも「ビールは学生と肉体労働者の飲み物で、人には年齢相応の飲み方がある」みたいなくだりがあった。焼酎とか日本酒とかワインとか、そういうのをチビチビやりながら薀蓄を語れる男にならねばだな。


 年男とか言われた24歳になるとき、自然の摂取に任せたままで、この体型は維持できない、と判断しジョギングをはじめたように、30歳になるこのタイミングで、酒の飲み方でも改めようかな。なんてことを、ビールが一番おいしいこの季節に思ってみた。それもこれも朝の目覚めの悪さのせいだが。