コンプレックス・ロリータ


 今日はひとつ映画でも紹介しようかなと思うんだよね。この映画は夏くらいから観よう観ようと思っていたんだけど、なんだかんだで時間がなく、というかそもそも上映している映画館も少なく、金沢に帰ったときに観ようと思ってもそもそも石川では上映すらしてないって有様で結局観逃してしまったものだんだよね。てか、僕の場合、ほとんどの観たいと思った映画を観逃してるんで、そんなに気にしてなかったわけだが、秋の気配も感じる11月1日から金沢で公開されるっていうから、まじびっくりして心臓が止まりそうだったね。まじ。田舎という情報の伝播が遅い地域にいて感謝を感じざるとえないとかこのことだね。


 で、その映画というのは闇の子供たち。主にタイを舞台にした児童の臓器売買や児童買春をテーマにしたヘヴィな作品なんだな。で、そもそも小さな映画館でしか上映してないコアなもんだったけど、いわゆるクチコミで評判が広まっていったという具合なんだ。だから東京でもなかなかお目にかからなかったし、金沢には季節が変わった今頃やっと上陸したって按配なんだね。といっても主演には、江口洋介宮崎あおい妻夫木聡なんてそうそうたるメンツがそろってるんだけどね。


 まあ、アクマでこんなもんは映画での話なわけだけど、観てて気持ちがいいわけがないんだよね。子供が売られたり買われたりってのは。で、そのへんをまじでリアルにグロテスクに描いてるわけさ。この「闇の子供たち」ではってことだよ。実際うんざりするし、食欲もなくなるくらいにね。例えば君がこの映画を好きな子と観に行ったとしよう。デートで映画なんて定番だからね。でも、クレジットタイトルが流れ終わったあとには、口説いたり手をつないだり、まさか抱きしめたりキスしたりしようなんて気にはさらさらならないわけだよ。さらさらね。それくらいナーバスになるわけだよ。わかるかな。まあ、観てもらわないことにはわからないと思うけどね。まだ東京でも上映されてるみたいだから細かいことは言わないけど、台本も役者の演技も申し分ないと思うんだよね。


◆闇の子供たち