コマーシャルについて


 金沢に帰ってきて気づいたことのひとつを言おうと思うんだ。それはテレビ・コマーシャルについての話だね。


 だいたいね、コマーシャルの1/3くらいがパチンコのコマーシャルなんだよ。まったくの話ね。本当にパチンコにそこまでの需要があるのかってくらい、しつこく流れてるんだよね。もしくは、それだけ金沢のパチンコ業界は儲かってるってことかもしれないけどね。とにかくマクロな見方をすれば、サブリミナル効果みたいなもんだよ。どの番組を見てても、一定時間ごとにチラチラと薄くしつこくパチンコの話が目に入ってくるからね。まあそうなりゃ、それなりに儲かりはするわな、パチンコも。もちろん実際のところは知ったこっちゃないけどね。


 でね、それに加えて、コマーシャルの半分くらいがローカルもののコマーシャルなんだよ。もちろん地方のテレビだから、地方の宣伝が流れてしかるべきなんだけど、どうしても情報が薄っぺらいなと感じることが多いんだよね。「で、結局何が言いたいの?」みたいな。もう今となっては東京でどんなコマーシャルが流れてたか覚えてないけど、とにかく地方コマーシャルは、行き当たりばったり感が否めないんだよね。パチンコのコマーシャルと同じように、「いついつに新台入れ替えです」みたいなその場限りの情報を垂れ流してるだけみたいな。


 もちろん首都圏なんかと比べればマーケットが小さいわけだから、宣伝にかけられるお金もないだろうし、必要以上に深くアイデアを練り制作するだけの余裕もないのはしょうがないのかもしれないけど、こればっかりは大いに残念な事柄ひとつだね。コマーシャルのレベルが低いってことだよ。で、僕自身もいつしかこういう薄っぺらい情報に慣れてしまうってことが一番恐怖だね。いざ、自分が何かのPRをしようとしたときに、「だから何?」って内容で満足してしまう頭になってしまうことがだよ。