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『男道』清原和博


 本を読み終えたのはね、かれこれ1ヶ月ぶりだね。てか、1ヶ月前に読み終えた本も、読みはじめたのはその1ヶ月前くらいだから、つまりは1ヶ月に1冊ってペースになっちゃってるよね、ここのところ。まあ全部はドラクエのせいだけどね。


 まあとにかく、この清原の本を一言でまとめるとすると、「右中間へのホームラン」って感じだね。豪快でありつつも美しいホームラン。そして、ホームの応援団のいる右中間へのホームランだね。つまりさ、タイトルが醸し出す、力任せに引っ張ったレフトスタンドへのホームランのような無骨さやたくましさではなく、きれいに捌き、まとめられた一発って印象だったね。幾分、きれい過ぎるなと気になった部分もあったけど、まあ、とにかく読み応えはあったよ。


 僕の清原に関してのイメージってのは、高校時代をマックスに、どんどん敵を増やして、“悪者”になっていった気がするんだよね。残念ながら。あのPL時代のヒーローぶりは、いつどこで消えてしまったのか、不思議でしょうがないんだよ。80年代〜90年代に少年として野球を観ていた人間にとって、「清原和博」という選手は特別な感情を持っていると思うんだ。だから、広島の投手がブログに書いていた清原のそのダーティーな部分というのは、いちいちショックを受けるんだよね。


 だから引退してから人のよさそうなキャラでテレビなんかにちょくちょく出てるのを見るとほっとするんだよね。WBCの解説なんかでは、とてもクールでわかりやすいコメントをしてたしね。だから、これからの清原は、マスコミが面白半分でつくりあげたような「番長」キャラではなく、甲子園を沸かせた「ヒーロー」として立ち振る舞ってほしいね。


◆清原和博選手が主審恫喝、目の当たりにした相手選手が「ショック」。<Narinari.com (2008.05/07)