電子辞書のゆくえ
「ロケスタ社長日記」で触れられていた「考える人」という雑誌を買ってみたが、これがなかなかおもしろいんだよね。中でもね、電子書籍に触れているページがあったんだけど、かなり興味を惹かれたね。
僕の家にはさ、山とは言わないまでも丘くらいの大量の文庫や新書、雑誌、そして少しの漫画があるんだけど、引越しの際にとてもやっかいなんだよ。理由はかさばるし重いって理由でね。でさ、引越しに関しては、もうしないだろうからいいけど、その書籍を本棚にアーカイブするにあたって、数が増えると微妙に配置換えも必要になってくるのが手間に思えるんだよね。つまりさ、僕は出版社ごと、作家名のあいうえお順に本を並べているんだけど、例えば、講談社の文庫が本棚に入りきらなくなったとき、講談社の文庫全部を別の本棚に移したりしないと気がすまないんだ。こういうのって楽しい部分もある反面、無駄な作業のような気もするんだよね。そこで電子書籍だよ、eブックリーダー。これがあれば、そんな整理整頓の必要はないわけだからね。
実際、日本で電子辞書はまだまだ発展途上なんだけど、世界に目を向ければAmazonがリリースした「Kindle」が一歩リードしているらしいね。「Kindle」は先日、日本でも予約が開始されたけど、知ってる人は少ないだろうね。んで、当然GoogleとAppleも黙っちゃいないわけで、Googleは今年中に電子書籍の販売をスタートさせると発表してるし、Appleは得意のiPhoneやiTunesに次ぐ第三の新モデル「iProd」に電子書籍機能を搭載させるかも、なんて噂もあるね。
で、僕が敬愛するSonyは「LIBRIe」という電子書籍リーダーを生産していたけど、2007年に撤退。で、今年また「Reader Pocket Edition」と「Reader Touch Edition」というモデルを発表したみたいだね。まあ、残念ながらAmazon、Google、AppleにSonyが電子書籍で勝てる見込みは薄いのだけど、言語として複雑怪奇な「日本語」に限って考えれば、日本が誇るSonyに分があるかもね。
まあとにかくね、まとめるとさ、まだまだ日本じゃ電子書籍ブームはきそうにないってことかな。携帯電話と携帯ゲームが大好きで、漫画大国日本がデータの書籍を受け入れるには時間がかかりそうだよね。
レコードやCDが衰退したように、本や雑誌がデータに取って代わられることはない、なんて論もあるけど、やはりこの先の時代のことを考えると、電子書籍とも上手く付き合っていかない手はないと思うんだ。君はどう思うかな。今部屋のそこらじゅうにある本や雑誌がデータとなって、1つの端末に収納されること、そして、その端末で読書をするってことをね。今まさにそういう選択肢が生まれようとしているんだよ。
◆アマゾンの電子書籍端末「キンドル」が日本上陸 7日から予約開始<MSN産経ニュース (2009.10/07)
◆GoogleがAmazonに挑戦状――電子書籍市場に参入へ<ITmedia News (2009.06/02)
◆「Appleタブレット」:標的は音楽と書籍市場か<WIRED VISION (2009.07/28)
◆ソニー、新しい電子書籍リーダー発表 ポケットサイズとタッチモデル<ITmedia News (2009.08/05)
◆「Web上の文章は官僚の作文に近い」 by 養老孟司<ロケスタ社長日記 (2009.10/12)