背番号について


 またきのうの話の続きだよ。去年、部活のコーチをやってるときのチームの背番号を決めるってときの話をするよ。


 当時選手が7人しかいなかったんだよね。で、普通なら1から7までの番号を割り振るわけだけど、僕は1から13までの奇数の背番号を割り当てたんだよね。きっちり1番から7番までだと人数が少なく見られるから厭だって選手には説明したかな。でもね、本当の理由はね、昔自分のチームの最初の大会でのスタメンに割り当てられた背番号が「1・3・5・7・9・11」と奇数だったってってことなんだよね。それを真似たんだよ。まあ、最初の1回だけだったけどね。てか奇数ってなんか強そうだよね。「2・4・6・8・10・12」ってなんかやさしそうだもん。まあ、数字が試合するわけじゃないから別になんだっていんだけどね。


 でね、年度末で僕の役目は終わったから、次に背番号を割り当てることはなかったんだけど、新1年生が入部してきたら今度は背番号をどうしようかなと考えるとワクワクしてしょうがなかったんだよね。で、そこにあるひとつのモデルが、やっぱり自分たちのチームなんだよ。選手カラーというか背番号カラーを引き継ぎたいってイメージが強かったんだ。1はキャプテン、2は副キャプテンの長身、3はセッター、4パワー・アタッカーで……とかね。で、当時は11番がエース・ナンバーだったんだけど、普通に考えたらレギュラーは1から6だよな、でも11番をエースとして出場させたいなとか、めくるめく考えてたんだ。バレーって学生野球みたくポジションで番号が決まってるわけでもないから、いろんなパターンが考えられたわけだよ。



 つまりさ、やっぱり「番号」には、個々人の思い入れをたっぷり吸収した個性があるよね。選手に背番号をあげるとき、単純に1から順番に並べればいいなんて思いもしなかったんだよ。まあ、それが素人っぽい考えなのかもしれないけどさ。


 だからね、「そこに意味のある数字」ってのは、大事にしないといけないなということだよ。