パワプロで垣間見えた30代というもの


 性懲りもなくパワプロをやってるんだけどさ、ふと気になったことがあるんだ。それはね、サクセス・モードで作成した自分の友だち連中のことなんだ。今ね、まったくのオリジナル・チームでペナントレースを戦っていてね、「成長あり」という設定で進めているんだよ。試合の結果や年齢によって、選手の能力が変化するってモードなんだ。でね、試合が終わると、たまに選手の能力に変化があるんだけどね、ことごとく能力が下がるんだよね、みんな。いくら試合で猛打賞であっても、勝利投手になっても、その勲章とは裏腹に能力はダウンすることが多いんだ。


 このチームはだいたい僕と同じ年齢の選手がメインなんだよ。つまりさ、そういう30歳前後の連中の運動能力ってのは、いくら結果を残したところで飛躍しないことになってるんだよね。少なくともコナミはそうプログラミングしてるってことだよ。まあ、もちろんさ、そんなことは今さら言われなくたって、世間一般の空気からわかってることだけどね。30という年齢に足を踏み入れることで、身体的な可能性はしぼんでいくことくらいはね。



 パワプロをやってるとさ、年齢を感じさせらることが多いんだよね。少し前のシリーズで、オリジナル・キャラをつくるとき、ある一定以上の年齢の選手を設定できないことがあったんだよね。そのとき、ああ俺もパワプロで自分のキャラを入団させて楽しむのもあと1〜2年かぁ、と悲しくなったんだよ。


 つまりね、ゲームという疑似体験の場ですら「年齢」という限界を感じる年代に差し掛かってるってことだよ。世の中残酷なもんだね、まったく。