劇場に行こう、芝居を観よう


 来週、芝居を観に行くんだ。25日水曜日、金沢歌劇座で行われる、三谷幸喜演出×西村雅彦&近藤芳正主演の「90ミニッツ」だよ。芝居を観るのなんて何年ぶりだろうかね。活動休止中の東京サンシャインボーイズ的なノリのユニットなんで観てみようかなと思ったんだ。



 ちなみにね、僕が東京にいた頃、一時期「劇団」に関わる仕事をしてたことがあるんだ。劇団といってもアマチュア劇団、学生劇団なので、キャラメルボックスとか第三舞台とか新感線みたいな、一流劇団とは何の縁もなかったけどね。で、その傍ら何度か小劇場みたいトコにお芝居を観に行ったんだけど、芝居ってのは、映画よりもずっとずっとスリリングで刺激的なんだよ。ああ、こういうのもっといろんな人が観に来るべきだなと思ったね。なんでもそうだと思うけど、ライブの臨場感に勝るものって、そうそうないんだよ。これは音楽にしてもお笑いにしてもスポーツにしても同じだと思うんだ。また、芝居って「舞台」が有限なため、その分を役者の演技や演出でカバーして作品に奥行きをださせるんだよね。だから観てる側も想像力ってのが必要で、ぐっと集中してのめり込めるんだよ。


 でね、じゃあなんで、君たちは映画館にはよくよく足を運ぶけど、劇場に芝居を観に行くことなんてあんまりないかというと、ズバリ料金なんだよね。芝居のチケットって高いよね。今回の「90ミニッツ」だって、1枚7,500円。映画だったら3〜4本くらい観ることができるよね。まあ当然、生身の人間(役者)が会場まで出向き、演技のために毎回毎回動くわけだから、金も跳ね上がることは避けがたいわけだけどね。あとは、同様の理由で公演回数も限られる。今回の金沢公演だって、平日で2日間しかないしね。こんな日程だと僕みたいなシフト制の人間しか観に行けないよね。まあ物理的にどうしようもないのかもしれないけど、非常に残念だな、もったいないなと思うよ。だって、三谷幸喜脚本、西村雅彦出演だよ。


 まあともかくね、君が映画を好きなことは知ってるけど、たまには劇場で役者が生で芝居をするところを観てみなよ。ちょっと世界観が広がると思うんだ。


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