『フクロウ ─ その歴史・文化・生態』感想


 日曜日の新聞の書評に出てたから借りてきて読んだんだよね、この本。というのも、僕が一目を置く動物がいくつかあって、その中のひとつにフクロウがあるわけさ。フクロウってなかなかクールだよね。でもね、博学とか叡智みたいなイメージがあるけど、ホントはまあそこまで賢い鳥ではないんだってさ。カラスの方が俄然頭いいらしいよ。まあ、そういう完璧じゃないところが憎めない部分でもあるんだけどさ。


 でね、その昔、田舎のばあちゃんが、畑かどこかでフクロウを拾ってきて家で飼ってたことがあるんだよね。たまの日曜なんかにばあちゃんの家に遊びに行くと、柱とか冷蔵庫の上とかにフクロウが留まってるって具合だよイカしてると思わないかい。そのフクロウは確かメロンパンくらいの大きさだったんで、手のひらや腕なんかに乗せてエサをあげてた記憶があるね。昼間でも普通に活動してたと思うよ。でもホーホーみたいに鳴いてるのを聞いた覚えはないな。で、その当時はよく知らなかったんだけど、フクロウが食べた物をよく吐くといって家族が困ってたんだよね。まあ、フクロウにはペリットといって、食べたものを吐く習性があるんだよね。だから、家で放し飼いするのには、ちょっと適した動物ではないんだよ。でも、そのフクロウも半年かもしくはもっと短い期間かで死んじゃったって聞いて、とても悲しくなった思い出があるよ。意外とデリケートなんだよ、フクロウって。


 ちなみにさ、フクロウとミミズクの違いって知ってるかな。英語ではどちらもowl(アウル)で、まあフクロウのなかにミミズクが含まれてることが多いらしいね。で、外見上大雑把にいうと、ダルマみたいな頭をしてるのがフクロウで、ツノたいなのがあるのがミミズクだよ(正確にはツノでも耳でもないのだが)。一部例外もいるみたいだけどさ。だからさ、下の写真のはフクロウだね。で、芥川かダザイかの小説で「猫みたいな顔をした鳥」って表現が出てきたけど、きっとこいつはミミズクだろうね。覚えておきな。



【送料無料】フクロウ

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価格:2,730円(税込、送料別)

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「知恵の鳥」は賢くない?最古の鳥類とも言われる鳥は、どのように人間の目に映り、崇められ、忌避され、愛されてきたか?洞窟壁画から「ハリー・ポッター」まで、『裸のサル』で知られる動物行動学者がその謎と魅力を解き明かす。カラー・モノクロ図版多数。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 有史以前のフクロウ/第2章 古代のフクロウ/第3章 フクロウの薬効/第4章 象徴としてのフクロウ/第5章 エンブレムになったフクロウ/第6章 文学におけるフクロウ/第7章 部族にとってのフクロウ/第8章 フクロウと芸術家/第9章 典型的なフクロウ/第10章 ユニークなフクロウ

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
モリス,デズモンド(Morris,Desmond)
イギリスの著名な動物行動学者。1928年ウィルトシャー生まれ。バーミンガム大学、オックスフォード大学大学院で動物行動学を学ぶ。56年ロンドン動物園のテレビ・映画制作部門長に就任。59年よりロンドン動物園の哺乳類学研究部長を8年間務める。そのかたわら、テレビ番組や映画で動物のドキュメンタリーを制作。67年刊の著書『裸のサル』(角川文庫)で一躍有名となり、その後も数々のベストセラーを生み出している。美術への造詣が深く、シュルレアリスムの画家としても知られる

伊達淳(ダテジュン)
1971年生まれ。和歌山県那智勝浦町出身。関西学院大学商学部卒業。東京外国語大学欧米第一課程卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)